2015/01/29

映画『365日のシンプルライフ / TAVARATAIVAS』

ちょっと前の話なんだけど映画「365日のシンプルライフ」について。昨年11月14日に県内で1日だけの上映があったので、奥さんと観に行ってきた。
簡単に説明すると、以下ののルールで生活した男のドキュメンタリー映画だ。

・自分の持ち物全てをトランクルームへ預ける
・1日に1つだけそこから持ち帰ってよい
・新しい物は買わない
・これを1年続ける

自分だったら?とすぐ想像できる、テーマとしてのゲーム的楽しさがある。
モノに囲まれた生活に嫌気が差した男性が、この電波少年的な企画を思いつき実際にやってみたという内容だ。彼は映像系の(おそらくCMとか撮っているような会社?)仕事をしているようだった。

初日はマッパでコートだけ持って帰り、2日目の終わりに3日目の分と合わせて2つ(靴とズボンだったか)を持って帰る、というサバイバルな生活からスタートする。
舞台はフィンランド。雪が降っていてとても寒そう。かっちりした映画ではないので生活感というか空気感というか、ホームビデオを見ているような感覚にまた面白みがあった。BGMとして静かに流れているジャズも心地よい。

物は買わないといっても、食料品は別、お金やカードはモノとしてカウントしていない。
はじめの10日程で衣類一式と寝具が揃ったあたりで「もういらない」と言い出したのには驚いた。しかししばらくするとまた取り出し始める。
iPhoneをなかなか取り出さなかったというのも興味深かった。仕事などでも使っていそうなノートPCを早めに取り出していており、友人達との連絡もそのPCで行っていた。連絡がとれないと文句を言われたりしていたが、本人は不便だとは思わないと言っていた。自分ならスマホの優先順位はかなり高いんじゃないかなと思う。

本当に必要なモノは100個程度で、その他に200個ほど人生を豊かにするモノがあれば事足りることがわかった、としめくくられていた。「人生はモノでできていない」というのがこの映画での一番重要なメッセージだった。

昨年の夏頃、思い立って大袋6つ分ぐらい不要物を処分したんだけど、不要なモノを処分するだけでなく、シンプルに生活するために身の回りのモノをもうちょっと見直してみようかなと思う。